ここが原点? 竹岡ラーメンの老舗は今も大人気
富津市の『竹岡ラーメン』を語るとき、人気を分けるのがこちらの『鈴屋』。国道127号線のすぐ脇にあって分かりやすく、店の前にも駐車場があって便利な立地。ただしすぐに満車になるので、反対側に止めるのが無難かも。でも道路はキケンなので、横断歩道を渡りましょうね。
創業は以前にふっつかよいで紹介された『梅乃家』よりも先だそうですが、建物自体はこちらの方が新しい。実は平成の初めごろ、市内のあちらこちらで崖崩れが生じるほどの激しい雷雨による土砂災害の被害を受けてお店が壊滅、跡形もなくなってしまったのだとか。
その後、建て替えられて今の姿があるのだそうです。
さあ、それでは暖簾をくぐってみましょう! それっ!
中に入ると十数人の方々が、それぞれ自分が注文した一杯のラーメンを待ちわびていました。店内は明るく、テーブルなどもこぎれいで清潔感があります。お水はセルフサービスです。
後から後からお客さんがやってきては席が埋まって行き、『申し訳ないですけど、相席でお願いしまーす』という、お店のおばさまの声が店内に響いていました。
隣りに座った若い男の子に声をかけてみると、近くから来ているということで、自分はこちらの竹岡ラーメンのほうが好みだ、と言っていました。前に座った初老のご夫婦はチャーシューをおつまみに、旦那さんはビールを美味しそうに飲んでいました。
あれ? 『チャーシュー盛り』? 店内に掲示されたメニューを見てみますが…。
やっぱりありませんね(笑)。特注でしょうか。とっても美味しそうでしたよ。これだけたくさんの人がいるので、待っている間に一杯やりながらつまみをいただく、っていい感じです。
では、ラーメンを注文しましょう。『チャーシュー麺、ひとつッ!』
ババンッ! やって参りました。
メンマ、なると、そしてチャーシューがたくさん入っています。『竹岡式』の醤油ベースのスープを一口いただいてみると…。なるほど、『梅乃家』とは一味違った味わい。何がどう違うのかはうまく説明できませんが、これは確かに味が違います。やっぱり薬味に使う長ネギの風味とかも関係してるのかな?
気がつくと、目の前でもズズーッと、あっちでもズズーッと、こっちでもズズーッと、店内じゅうがラーメンをすする音。食べているときはなるほどみんな静かです(笑)。店内にあったテレビの音だけが賑やかな感じでした。
実は『竹岡ラーメン』という名称は、自然発生的に点けられた名前のようです。このお店でも『竹岡ラーメン』とは謳っていません。いまではここ地元竹岡のみならず、千葉県内、はたまた東京にまでこの『竹岡ラーメン』という名称が使われているようですが、暖簾分けしたわけではなく、勝手に発生している感があるようです。
ご当地ラーメン、あなたの好みはどれでしょう!?
(Ken)