日本全国に20株! 「先祖返り」なイチョウの木
学者の意見によって変わるようですが、この地球上に存在する植物の種類は20万から30万種類あると言われています。みなさんは何種類くらい言えますか(笑)。
これだけの種類があると『変わり種』も現れるものです。
写真の植物は『イチョウ』。これから『黄葉』が美しくなりますね。ギンナンを拾いに行きますか。
この写真の『イチョウ』、とても大きいですね。どこにでもあるような何の変哲もない樹木に見えます。だけど、実がなる時期になると、実はこの『イチョウ』がとっても変わった植物であることがわかりますよ。
次の写真を見てください。
通常、実と葉は別々になるものですよね。でもこの写真、ネット上からお借りしてきたもので不鮮明で申し訳ないのですが、なんと、葉っぱからギンナンができてしまっています!
葉っぱに実がなる…。なんだか奇妙な感じですが、このような状態は単に奇形とか変種というのではなく、『先祖返り』と呼ばれるようですよ。つまり、昔に持っていた性質が何らかのきっかけで今に出現するものらしいです。
あるところは全体の10%のギンナンが『オハツキ』だそうです。こちらのイチョウの木がどれくらいの『オハツキ』を生じさせるのかは定かではありません。
日本全国にこの『オハツキイチョウ』は20株ほど確認されているそうです。
この案内板によれば、この『オハツキイチョウ』は約200年前に、今の福島県白河の方からやってきたみたいです。しかも、あの徳川家出身の老中『松平定信』が自ら取り寄せて植えたとされています。1811年頃の『江戸湾警備』の際に、彼がこの竹岡の地にて植えたのでしょうか(推測)。
つまり、こんなイメージでしょうか…(笑)。
冗談はさておき、『イチョウ』という木はどうして『いちょう』と呼ばれるようになったのでしょう。
調べてみると、中国でこの植物は『鴨脚』と書いて(jacian-イアチャオ)と呼び、それが『ヤーチャオ』→『イーチャオ』→『イチャオ』→『イチョウ』となったそうです。
銀杏の葉のエキスは『脳の病気』に良いとされ、痴呆の防止や神経系の疾病などに有効とされています。詳しくは『厚生労働省』のページ『イチョウ葉エキスの有効性及び安全性』をご覧ください。
イチョウ葉のエキスに関してはドイツの『シュワーベ』という製薬会社が有名です。日本でもこの会社の『イチョウ葉エキス』が販売されています。
串に刺して炭火で焼くギンナンも最高ですよね!
この『竹岡のオハツキイチョウ』、『磨崖仏』がある富津市竹岡の『薬王寺』の敷地内にあります。ぜひ磨崖仏と一緒にご覧になってみてはいかがでしょう。落ちているギンナンの、10個に1個は、葉っぱから実が生じた『オハツキイチョウ』に違いないでしょう。
見つけたらぜひ教えて下さいね!
(Ken)